レールを外れてもまだ生きる - コロポンのブログ

派遣OL、ベンチャー企業取締役になる。二児の母。ふつうの会社員にはなれなかった人のつぶやき。

統合失調症の友だちを救えなかった話


帰ってきた統合失調症 ―― 100人に1人のよくある話 | SYNODOS -シノドス-

人間、きっかけあれば、封印してた思い出も蘇るもので。
ブログ書くことで、いろいろと吐き出せて身が軽くなるという経験しつつあるので、懺悔がてら。


大学で初めてできた友だち。
お互い初めての一人暮らしだし、家もすごく近いとわかって、意気投合。

その子はこの上なく、優しい子だった。
ひとの悪口は絶対言わないし、そういう輪の中には入らない。ほんとに尊敬。愚痴も言わないし、ひとの話をすごく楽しそうに聴ける、まさに優しすぎる子だった。

でもひとつだけ、愚痴というか。私に相談してくることがあって。

隣の住人が、私の悪口を言ってる。しかも、覗いてるみたいだ。

と、しきりに訴える。
いやまさか、そんな。そんなことあるわけないじゃーん、と。その時わたしは、被害妄想の強い子なんだなーとか、思ってた。
そして、何度も相談されるうち、ややないがしろにしちゃったんだと思う。

その、隣人の悪口ってのが、まさか、幻聴だったなんて。

気づくきっかけは、いま思えばたくさんあった。
まず、その子の家に遊びに行った時、壁は必要十分に厚い家だった。
そして、両腕が傷だらけなのを知ってた。転んじゃったんだよね、って言ってたけど、傷が日に日に増えてるのも気づいてた。確信したのは、その子の家の小物入れの中に、鍵とかに混じって、カミソリが置いてあったのを見たとき。

気づいてた。
でも、どうしたらいいかわからなかった。 その子自身に何らかの問題があるということはわかったけど、その先どうしたら?ほんとにわからなかった。誰にも相談もできなかった。

その子は、その後2回ほど引越した。
でも当然かな、隣人の覗きと悪口は止まらない。
そのうち、その子は大学に来なくなっちゃった。


その時わたしが決めたのは。
絶対に救いたい大切なひとなら、深く関わって助ける努力する。そうでないひとには深く関わらない。下手な助け舟出そうともしない。 ってこと。
中途半端が一番ひとを傷つける。


それからずっと、心のどこかでその子のことを心配してたけど。
1年休学したのち、また大学に来てくれて。
ゆっくりだけど、卒業して。
いまも、連絡とりあってたりしてくれてる。ほんと優しいなあ。
わたし自身に問題が起こった時は、親身になって聞いてくれました。
その件はまた別の機会に譲るけど。


わたしの価値観が揺らいだ一件だったけど、ちょーっと苦い思い出なので、心の奥の方にしまい込んでたらしいです。
今の私がその境遇になったら、そうだなぁ、もっと真剣に話を聞いて、一緒に病院行って話聞いてみよっか、くらいは言えるかな?
結末は一緒かもしれないけど、私の心の持ちようはぜんぜん違ってくる、な。

統合失調症がやってきた

統合失調症がやってきた