レールを外れてもまだ生きる - コロポンのブログ

派遣OL、ベンチャー企業取締役になる。二児の母。ふつうの会社員にはなれなかった人のつぶやき。

学問も、「学生時代にしかできない」ということはない

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上記のエントリのブコメを拝見し、言いたいことが出てきてしまいまして。
追記で対応しようと書いていたのだけど、思いの外長くなってしまったので別エントリとさせていただきました。

勉学や研究も立場や年齢に関わらずできます
働きながら研究して、結局研究が好きで研究室に戻ってくる方をたくさん見ました。社会人だけど学生に混じって受講されている方もいました。
エントリ初稿で勉学まわりについて触れなかったのは反省です。

ここでどうしても追記したく筆を執ったのは、そう思われるのは非常に悔しいというブコメがあったからでございます。

id:nekora “・長期旅行や格安旅行 ・インターン ・サークル活動 ・友達をいっぱい作る” 重要な事が抜けている…w さては人文系卒か…って文学部卒とな。やっぱりな。

「人文系(文学部)は勉強していないひとが多い」というような趣旨のコメントには非常に反感を覚えます。

私は高校3年生のころ、「言語学が好きになる本」を読んで、本当に言語学が好きになって、その先生の元で勉強したいと思い北海道を出て名古屋に進学を決めました。

言語学が好きになる本

言語学が好きになる本

その経緯もあって、研究者になりたいという志のもと、少なくとも大学2年生までの2年間は言語学に真摯に取り組んだつもりでいます。
研究室には様々な国・性別・年齢の方が出入りしていて、それだけで刺激になったものです。学問の深淵も垣間見たような気がしました。私の他にも、学問に正面から取り組む文学部生はたくさんいましたし、進学して研究を続ける同期もいます。
文学部は勉強しない奴だらけ、というイメージを加速させるようなエントリになってしまったことを悔しく思います。
せめて自分の守りたいものは守れるように書きたいなあと、心から思う所存でございます。

ちなみに研究者を志していた私はどうなったかというと、大学2年の終わり頃、ついに「研究」の現実と自分の能力のギャップに気づきました。要するに、研究に対する努力の才能も、センスもあまりないらしいということを自覚したわけです。
これが、人生初めての大きな挫折でした。それまで夢を諦めたことは一度もなかったというお花畑人生だったので、こんな挫け方でさえ「大きな挫折」として自分の心を苦しめたのです。
その後、次に「好きなこと」と思っていた「ゲーム」に携わりたいと思ってゲーム業界に入信し、ころころと転がるうちに現在に至るわけですが、それが正しかったのかはぜんぜんわかりません! なぜか文学部出身でゲーム屋さんになったのは、こういう深そうで全然深くない理由があったからなのです。
そんな人生ですが、後悔はしてないです。自分の好きなこと・やってみたいことを全部やった結果が今、なので。

蛇足ですけど、「言語学」、楽しいですよ。
明日から高校3年生になる子がもしこのエントリに出会って、「言語学が好きになる本」を読んでくれたら、私と同じ道を歩むかもしれないですね。かわいそうに。

言語学が好きになる本